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DDW 2006ロサンゼルスにて開催−内視鏡の話題から

1.DDW,2006 に16000人参加、盛会裡に終了

去る2006年5月20日から25日にかけてロサンゼルス市のコンベンションセンターにて「米国消化器病週間」DDW,2006が開催された。DDWは米国消化器病学会(AGA)、米国消化器内視鏡学会(ASGE)など4学会の共催によるもので毎年1回開催される。今回の参加者は約16000名。主催者によれば日本からの参加者も1000人を超えたという。その中で日本人参加者の数が多いのは、講演・ビデオ・ポスターなどの発表演題数をみてもASGE関連である。

このASGEで注目を浴びているのは、診断の極地を求める種々のモダリティを用いた検査・診断の動向が一つであり、もう一つは、低侵襲の内視鏡治療(EMRやESD)の動向である。よく知られるように、それらの多くは日本の内視鏡医によって先端が切り開かれたものであり、日本の内視鏡学の水準が米国医師をはじめ各国の医師に与えている大きな影響を改めて確認できるものとなった。

本稿では記者が取材しえた範囲でその報告と印象を簡単に述べる。

2.日本人の活躍目立つASGE

DDW;ASGEにおける招待講演あるいはpeer reviewを経た日本人の講演・実演などは20題弱、国別にみれば“地元”米国に次いで最多の演題数と思われる。来日して研修を行ったこともあるドイツ人医師が「日本からの演題が少なければこの学会も内容的にさびしいものになるだろう」と語っていたが、講演そのものおよびその後のディスカッションでも堂々と英語で日本人医師たちがわたり合う姿は誠に頼もしい印象を与える。

ビデオフォーラムでは、「Auto florescence imaging of early gastric cancer」(池原久朝医師ら)、「En-bloc resection of large colorectal tumors」(斉藤 豊医師ら)、「Complete resection of gastric GIST and closure of large defect of gastric wall」(矢作直久医師ら)その他の講演が行われたのを皮切りに、トピックフォーラムでは「Endoscopic submucosal dissection for early esophageal cancer」(小山恒男医師ら)など7題、クリニカルシンポジウムでは「Endoscopic treatment of perforations, fistulas and mucosal defects : Endoscopic closure of gastric perforations during EMR」(山本博徳医師)、「Management of duodenal & ampullary polyps EMR & ESD of non-ampullary duodenal lesions」(矢作直久医師)の講演、討議が行われた。また、ASGEのポストグラデュエートコースの一環であるトロント・コースのライブデモには、井上晴洋医師、山本博徳医師らがトロントからロサンゼルスの会場へ向けて実技を行った。

また、ASGEは本年のCrystal Awards受賞者を発表したが、わが国の井上晴洋医師がHonorary Memberに推挙された。また、矢野智則医師はAudiovisual Awardを受賞した。

3.NBIに高い関心―佐野 寧医師プレナリーセッションで講演

国立がんセンター東病院内視鏡部の佐野 寧医師が5月24日ASGEで重要なイベントとされるプレナリーセッションで講演を行った。メイン会場のWest Hallは満員の聴衆、司会はASGEのR.H.Hawes会長らが行った。佐野医師の講演タイトルは「Narrow band imaging(NBI) for the differential diagnosis between non-neoplastic and neoplastic colorectal lesion;A prospective study」。色素散布なしで粘膜の表面微細構造と毛細血管構築像の詳細な画像が得られるNBIの診断能、その有用性について豊富な症例写真をもとに講演を行った。

同医師によれば、腫瘍・非腫瘍の鑑別能を拡大併用色素観察と比較したところ、通常観察の正診率が79.1%であったのに対して、拡大併用色素観察 (93.4%)とNBI観察(93.4%)では同等であった。したがって、NBIの利点は拡大観察を併用することで、色素散布をすることなく表層の血管叢(meshed capillary vessel)からcapillary patternを推察し、同等の正診率が得られることが可能となったという。このようにNBIは大腸スクリーニング検査や精密・鑑別診断などで有用であることを述べ、聴衆に感銘を与えた。

4.オリンパス社企業展示に多くの見学者が参集

このDDW期間中、各企業が広大なスペースの中で展示を行った。医療機器会社、製薬会社、インターネットソフトウェア関係、栄養関係、医学書出版社、関連学会事務局、NPOのボランティア団体、その他約300社・団体が展示を展開。オリンパス社のブースには例年同様、最新の診断・治療機器などの情報やその詳細を求める関連医師などが多数参集した。とくに、上記の佐野医師の講演とも関連するが、NBIについての関心が高いことが示された。

(Ogiwara Office:Medical 所属  北川 浩)

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